2012年11月04日

テスペランサ・ドゥ・ココ14

青い空に白い雲、晴天の昼下がり。
青と白2色のテーブルパラソルの下、多くの人が昼食をとる。

そんなのどかなはずの中央広場は、戦場と化していた。

逃げ惑う人々。
女性の悲鳴。
避難誘導の声。

メルローズの突きが炸裂。
飛び越えたいくつものテーブルが、遅れてひっくり返る。
左手の小盾でしのぐリベルト。
それでも突きの勢いで後ろへ大きく弾かれる。
「くっ! なんて突きだ!!」

別方向からの弾丸がメルローズを襲う。
後退しながらサーベルで防ぐメルローズ。

「リベルト、気をつけて!
 キリアンはこいつの突きを食らったのよ」
セラが叫ぶ。
「奴が突きを食らうなんて、信じられないな・・・。
 剣の腕だけは、ピカイチなんだがな」
「でも、ニキも戻らないわ」
「・・・あぁ、そうだな」

遠距離からの突きが再びリベルトを襲う。

<わずかに軌道がずれるわ・・・こいつに捻じ曲げられている?>

メルローズの連続攻撃。
受け流すリベルト。

「くっ!
 切っ先をかわし
 この女とすれ違う瞬間がチャンスなんだが・・・
 剣圧に押されて攻撃できない!」
両手にカトラス。 ←注1

カトラス01.jpg

短い剣身でいかにもスピード勝負のリベルトだが、今のところメルローズの速さに押されぎみだ。
<次、いくか!
 突きの剣閃を大きく外し、すれ違った瞬間、背後から止めを刺す!>

メルローズの鋭い突きが炸裂。
<!>
リベルトの能力か、突きの軌道が大きく左へ外れる。

<ここまでずらせば剣圧もしれてるぜ! もらったぁっ!!>

リベルトが襲い掛かろうとした先に標的がいない。

<!>

リベルトの真下にメロルーズ!
直下からの突きが炸裂!

「くっ!」
仰け反り瞬時でかわすも、背後へ吹き飛ぶリベルト。
「ぐおぉぉぉぉぉ!!」
 
----------

クレッセントの前にアブダラとヴァンガドーラのメンバーが2人。
クレッセントを守るように、退魔団と連合騎士団が3人。
後ろにはミラとカンナがいる。

パチン!
ミディアの指が鳴った。

ドーン!

ヴァンガドーラのメンバーの1人が炎に包まれる。

「ドゥキオ! 大丈夫か?」
アブダラが駆け寄る。
「あ、あぁ・・・なんとか大丈夫だ」
火傷をところどころに負いながらもドゥキオと呼ばれたメンバーが答える。
「瞬時にバリアを強化したから、助かった・・・」

<今の攻撃・・・ボ、ボンバーがいるのか?>
アブダラがあたりを感知しながら注意深く見渡す。
<どこだ? どこにいる?
 この近くにいる者といえば、物陰に隠れている奴等と、聖教会のシスターくらいだ・・・
 敵のジャミングで感知できない。
 無理やりにでもロベルタを連れてくるんだった>

「ニコール、インメルサバリア」
ミディアがささやく。
「はい」

<!>
ドゥキオを球体が包んだ。

パチン!

ドーーーン!!

球体の中で大きく炸裂。

通常のバリアは外からの攻撃を跳ね返し内部を守る。
インメルサバリアはその逆、逆バリアだ。
内部の攻撃から外部を守る。

中にいたはずのヴァンガドーラのメンバーが一瞬にして消滅。
「ドゥキオ! ドゥキオ!!」

「気をつけろ、ボンバーがいるぞ!」

インメルサバリアが上から開く。
高圧ガスが一気に吹き出し、爆音と共に火柱が上がる。

「なんて、パワーだ!」
アブダラが叫ぶ。

<!>

いきなりアブダラが大きくジャンプ。
すんでのところで、自分を襲うインメルサバリアをかわしたのだ。

<これに捕らえられたら終わりだ!!>

「新人、離れろ! 散れっ!!」
「なぜです?
 対ボンバー戦は複数でバリアし、全員で一気に攻撃するのが基本でしょう?
 メンバー全員でかかれば、きっと倒せます!」
「それはボンバーという存在自体、1人では倒すことができない。
 だからそう教えるんだ。
 それに今は対抗できるほどのバリアーがいない!
 皆殺しにされるぞ! 撤収だ!!」

走る、走る、アブダラが走る!

「撤収だーっ!!」

アブダラが叫ぶ。

「全員、撤収!!!」

ヴァンガドーラ、全員撤収。


注1:カトラスとは船上など狭いところで戦うのに好まれた、短めの剣

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2012年11月05日

テスペランサ・ドゥ・ココ15

「お、おい・・・見たか、今の?」
「あぁ、見た」
「シスター・ミディアが指を鳴らした瞬間、ヴァンガドーラのメンバーが爆発。そして消滅した」
「そ、そうだよな。そう、見えた」
退魔団と連合騎士団のメンバーが、目を丸くして話す。
「団長がバナート戦役にボンバーがいたって言ってたけど・・・
 それって、ミディアさんのことだったのかな?」
驚きの表情を隠せない。
「いくら団長でも、聖教会のシスターと面識があるなんて、おかしいもんな」
「バナート戦役で出あったんだぜ、きっと」
「で・でも、いくらなんでもボンバーだなんて・・・実際に存在するのか?
 あれは想像上の能力者だぞ」

「そろそろ、合流したかしら?」
「はい、ミディア。合流して東へと移動中です。座標送ります」
「ふふふ、お土産よ」

パチン!

遠くで火柱が上がった。
そして爆音が響き渡る。

ドーーーン!!!

「・・・い、今の?」

「あ・ぁ、み、見た・・・」

----------

「だ、団長! ご無事ですか?」
「あ、あぁ・・・大丈夫だ」
ごみの山から、ル・ボーン登場。
「あいつらめ、いきなり襲ってきやがって。
 サンタンフェロ祭のメイン会場は隣町だってのに」
「感知者狩りに、絞ってきたんでしょうかね?」
「ミラとカンナは無事か?」
ごみを払いながら、ル・ボーンが問う。
「はい。 団長の命を懸けた防衛と、各護衛の働きにより無傷です。
 ヴァンガドーラも撃退しました!」
「撃退したか! よし、よくやった!!」
「しかし、団長。あの攻撃をまともに受けて無傷だなんて・・・すごいですね」
「ははは、俺は日頃からの鍛錬が違うからな。あのくらいの攻撃、屁でもないさ」
最後におきまりの、頭に乗った魚の骨を捨てる。
「かなり、におうけどな」

「ははは・・・ところで、団長。教えてください」
広場に向かう途中で団員が尋ねる。
「なんだ改まって」
「ミラとカンナの護衛達のことです。
 彼女達はいったい・・・?」
「ん?」
質問を続けるようにル・ボーンが促す。
「我々が知りうるバスターの領域を超えています。
 クレッセントは初回にヴァンガドーラのあの怪物をしとめ、
 我々と合流するまでにメルローズと共に、さらに2人を倒してます。
 そして、今回はミディアが1人。
 おまけにミディアは、ボンバーの可能性があります。
 ボンバーなんて架空の存在だと思っていました。
 団長からバナート戦役の話を聞くまでは・・・」
「彼女達はアキアのバスターだ。
 バスターの中でもハンターという職種らしい。
 アキアにはそんなバスター達が所属するギルドがたくさんある。
 私も初めて行ったときに驚いたんだが、アキアはバスターの数が圧倒的に多い。
 魔道の聖地として有名なのは、オーマにノープル、そしてルンだが、他にもある。
 ヴァンガドーラのスパニオル、そして彼女達のランシルバニアもだ。」
「アキアではなく、ランシルバニアですか?」
「そう、魔道の聖地としてはそう呼ぶらしい。
 魔女達が集う地、ランシルバニア。
 魔女の巣窟、ランシルバニア。
 そして彼女達は、ランシルバニアの魔女と謳われ、近隣からはかなり恐れられている存在らしい」
「まったく知りませんでした」
「私もここらあたりに来て、初めて知ったのさ」
「団長ですら、そうだったのですか。
 でも、そんな重要な情報が教団の中で、伝わってこないってのは問題ですね」
「この地は比較的安定していて、大きな戦争が起こっていない。
 教団にも領主にも仕えていない彼女達にとって、
 領主が代わろうが、宗教が代わろうがさほど影響はないんだ。
 攻める側も守る側も、ランシルバニアの魔女のことは良く知っている。
 だから彼女達を敵に回さないように戦う。
 それでここでは領主が聖オーマ帝国系になるか、
 シュマン帝国系になるかのこぜりあい程度ですんでいるだ。
 各地で戦の絶えない時代に、この地のように安定した地域はめずらしい。
 奇跡のような地域だよ。
 争いの報はすぐに伝わるが、安定した地域の情報はあまり入ってこない。
 たとえ教団トップには報告がいっても、我々の元には流れてこないというわけさ」
「なるほど・・・」

ル・ボーン達が広場に着くなり、急報が告げられる。
「サンタンフェロ祭準備中の会場がヴァンガドーラに襲われ、多数の死傷者が出た模様です!」

「な、なんだって!」

「レンツ枢機卿、ベルメ大司教、殉教されました! 第2聖騎士団も被害甚大の模様!」


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テスペランサ・ドゥ・ココ16

<眠れない・・・>

ベッドの上で寝返りを打つクレッセント。

<メルローズとミディアが一緒だと、こうなるのね>

反対側に寝返る。

<どっちも、来ない。
 せっかく、こんな悩殺下着着てるのに・・・意味ないじゃん>

窓から月明かりが、そっと差し込んでいる。

コン・コン・コン・コン

ドアを静かにノックする音。

<あっ、誰か来た♪>

ベッドから飛び出し、ドアを開ける。

そこには真っ青な顔で、カンナが立っていた。

カンナ01.jpg

震えている。
怖くて眠れないの?

カンナはまだ、戦闘経験が無いって言ってた。
そしていきなりの実戦が、あの悪鬼集団ヴァンガドーラでは震え上がっても当然だと思う。

それでも今日は、カンナもミラもよく頑張ってた。
相手の感知やジャミングをほとんど無効化し、敵の座標を逐一報告。
そして、バリアで味方を一生懸命守っていた。
その上カンナは精神攻撃もできるようだ。
一番近くにいた、ヴァンガドーラのメンバー。
ミディアが吹き飛ばした1人も、カンナの精神攻撃で防御がおぼつかなかったみたいだ。

ニコールの働きも大きかったのか、急ごしらえの部隊があのヴァンガドーラに優位に戦えた。

「どうしたの、カンナ?」
「ごめんなさい、クレッセントさん。
 ちょっと、眠れなくて・・・
 少しお話してくれませんか?」
「えぇ、いいわよ。お入りなさい♪」
 カンナを部屋へ招く。

<ラ〜ッキー!>

にやける顔を隠せないクレッセント。

<おっと、ジャミング。ジャミング。
 みんなにばれたら、後がやっかいだわ♪>

2人の気配をジャミングで消し去るクレッセント。

セクシーなランジェリー姿のクレッセントを見て、たじろぐカンナ。
伏せた顔は真っ赤だ。

<ふふふ、顔色が急に良くなったわね♪>

「いらっしゃい♪」

<この下着も役にたったわね。
 可愛い娘、思いっきり慰めてあげるわ♪>

いきなりベッドへいざなうクレッセント。

「えっ・・・」
下を向いたまま硬直するカンナ。
「女同士じゃない、大丈夫よ。
 それとも私を、こんな姿で外に立たせておくの?」
「で、でも・・・」
「お昼はまだ暖かいけど、夜は冷えるわ」
先にベッドに入り、わざと官能的にカンナを誘うクレッセント。
「カンナ、いらっしゃい」
ますます動揺するカンナ。

悩殺ポーズで誘惑波動全開!

パニくる、カンナ。

そんな彼女の様子をじっくり堪能してから、その手をつかみ、ゆっくりと引き寄せる。

「あっ・・・」
ベッドに引きずり込む。

「あっ、あっ・・・」
カンナの息が荒い。

そのままカンナを抱きしめた。
「あ、あっ・・・クレッセントさん。
 ど、どうしたらいいんでしょう
 す、すごく、どきどきして・・・」

上から覆いかぶさり、悩殺的に微笑む。
「あぁぁぁ・・・」
いきなりクレッセントのドアップに、恥ずかしがって目を閉じる。

カンナの顔を押えて、可愛い唇に接吻。

びっくりして大きく目を見開き、クレッセントのキッスを外す。

「あっ、ク・クレッセントさん・・・お、女同士で・・・こんな・・・」

優しく微笑みながら言う。
「女同士なんだから、恥ずかしがることないわ」

カンナの顔を押え直す。
「私が今から、絶頂に連れて行ってあげる」

「えっ?」
狼狽するカンナ。

「あっ・・・ん〜」

再びクレッセントの唇がカンナの口を塞いだ。


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2012年11月11日

テスペランサ・ドゥ・ココ17

真っ黒に染まったヴァンガドーラのメンバーの前に、数人の部下を従えた女性が立っている。

「ココ、すまねぇ・・・
 フリオとシモンの意識が戻らない。
 その上キリアンとニキ、ドゥキオがやられた。
 俺のミスだ・・・すまねぇ」
ココと呼ばれた女性の前で、土下座し謝罪するロドリゴ。

ココ01.jpg

「・・・」
ミディアに黒く焦がされたメンバー達の前を、ゆっくりと歩くココ。

「ヴァンガドーラ第1部隊の特攻班が壊滅だなんて・・・信じられないわ」
ココの部下の1人が言う。
「それに何、その姿は?」
「イリス! か・壊滅じゃない、まだやれる!」
下をむいたままロドリゴが叫ぶように言った。
「半数を失ったら、壊滅っていうのよ。ロドリゴ」
イリスと呼ばれた女性がつぶやく。

「私達ヴァンガドーラにおいて、第1部隊は精鋭よ。
 中でも貴方達第1班は、精鋭中の精鋭。
 そのメンバーがなぜ5人も?」
さらに別の部下の1人が、ベッドで横たわるフリオを診察しながら言う。
「はっ、ソフィア様。
 順を追って話すよ。
 俺達がこの地に着いて間も無く、アジトとした教会が教団に包囲された。
 もともと奴等の主力を撃滅するのが目的だった俺達は、そのまま戦闘に突入。
 思ったとおり、敵主力がすぐに出てきた。
 教団の聖騎士団と、教団と手を結ぶ連合の騎兵団だ。
 フリオとキリアン、リべルトがそいつらを殲滅した。
 ここまでは良かったんだが、このあとフリオが敵の感知者狩りを始めたんだ」
「感知者?」
ココが尋ねる。
「ここより東の地アキアで、連合が配下のギルドから集めたらしい」
「アキア・・・?」
ココの表情が少し険しくなる。
「アキアといえば・・・
 たしかランシルバニア、があるわよね?」
ソフィアがつぶやく。
「ふんっ・・・
 まさかっ!」
イリスがあきれ顔で言う。

<ランシルバニアを意識しなければいけないほど、東まで来たってことね>
ココが心の中でつぶやく。
<ここより北にはデルタ。
 東には
 魔女達の巣窟と言われる、ランシルバニア
 その北には邪教徒のルン
 南には聖教会のノープルか・・・
 魔道の聖地と呼ばれる場所がひしめき合う。
 魔道の者なら脚を踏み入れたくない土地>

「そ・そのアキアの感知者の護衛の中に、やばいのが混じってた。
 フリオが一撃で倒され、ダイレクトリンクしていたシモンもやられた」

<いきなり5人も失うというこの事態がそれを物語っているのかも
 今までのように、オーマだけを相手にしていた状況とは違ってきたってことか> 

「シモンはフリオにリンクしていただけなの?」
シモンを診ながらソフィアが尋ねる。
「そうよ。フリオの視界を私達にダイレクトサイトしていたの」
ロベルタが答える。
「ソフィア、今はシモンにリンクしないほうがいいわ。ちょっと気になることがあるのよ・・・」
ロベルタが続けて言う。
シモンからぱっと手を離すソフィア。
「わかったわ」
笑顔で応えるソフィア。

「それで、フリオをやったのは?」
ココが尋ねる。
「感知者の護衛で、クレッセントという女だ」
「女?」
「あぁ、アキアの有力ギルド、デフィエルデルワーレのハンターのようだ」
ロドリゴとココの会話が続く。
「ハンター?」
「ハンターというのはこの地での職業で、賞金稼ぎみたいなものらしい。能力的にはバスターだ」
「・・・」
「金で動く、何でも屋だ」
ココもシモンのそばへ寄り診察に加わる。
「・・・シモンは、誰に?」
「シモンは俺たちと一緒にいたんだが、フリオがやられると同時に倒れて、そのままだ」
「どういうこと?」
「俺達にもよくわからない」

「これは・・・、リンククラッシャーね」
ココがソフィアの方を見ながら言う。
「おそらく・・・」
彼女もうなずきながら同調する。
「リンククラッシャー?」
ロドリゴや他メンバー達が顔を見合わせる。
「リンクしている相手に対する精神攻撃よ。
 こんな強力なリンククラッシャーは初めて見るけど・・・」
イリスが説明する。
「トラップが仕掛けられている可能性もあるわ。
 シモンから中継されていたダイレクトサイトを観た者は、その映像を他のメンバーには見せないように」
「あ・あぁ、ロベルタからも一応警告されているんで全員で注意している」
ロドリゴがロベルタを見ながら言う。
「ありがとう、ロベルタ。トラップの可能性に気づいていたの?」
イリスがさすがと言わんばかりに聞く。
「いえ、なんとなく・・・よ」
ロベルタがはにかみながら答える。
「予知ってわけね♪」
ココが笑顔で言う。
「そんなとこかな」
ロベルタもココに笑顔で応える。

「ソフィア、身体のみ診察して。精神の対策は後で考えましょう」
ココがソフィアに言う。

「で、シモンがやられてからは?」
「すぐさまクレッセントという女を追ったんだが、あっという間にロストした」
「ロスト? あなた達が?」
「感知者を抱えて走る奴を、ものの10秒でロストした・・・」
だんだん厳しい顔になるココ。
「その後キリアンとセラ、そしてニキがロベルタの予知をたよりにその女を追撃」
「なんですって・・・
 なぜ、止めなかったの?
 私達の目的は、邪悪な祭典を主催する悪鬼共の討伐。
 忘れたわけではないでしょうね!」
「と、止めたさ。
 止めたが、夜の間に3人で行っちまいやがった。
 すぐさまアブダラとドゥキオを追わせ、セラだけ見つけて連れ帰った」
「ほ、本当よココ。 アブダラに戻るように説得されたわ、私。
 ご、ごめんなさい・・・うかつだったわ」
セラがロドリゴを庇うように言う。
「目的を忘れてはだめよ、セラ」
ココが優しくセラに微笑む。
「それっきり、キリアンとニキは戻らない。
 俺達の探査にもひっかからない・・・」
ロドリゴが下を向いたままで言う。
「なにがあったの、セラ」
真剣な顔で、ココがセラに尋ねる。
「はい、ココ。
 ロベルタにクレッセントのいる場所を予知してもらい、その町へ行ったの。
 そして彼女を見つけ、キリアンが攻撃。
 身体能力と精神能力を半減させ、逃げる彼女を3人で追ったわ。
 ある廃村まで来たとき、いきなり新手に襲われた。
 ものすごい突きを受け、キリアンが左胸を貫かれたわ」
「なっ!?
 キリアンが、剣技で遅れをとるなんて・・・」
ココが驚きながら言う。
「おそらくそいつだろう。
 俺もそいつに、さっきやられたばかりだ」
リベルトがすまなそうに言う。
「リベルト、お前でもか?」
「あぁ、あの突きのパワーが並じゃない。
 おまけに範囲攻撃と思われる、剣圧がすごい。
 かわしていても3回ほど突きを受けると、範囲攻撃で身体が動かなくなる・・・」
「なるほど、要注意ね」
ソフィアに視線を送り、考え込むココ。
「ニキはどうしたの?」
ソフィアが聞く。
すかさずセラが答える。
「ニキの応急処置でキリアンも動けるようになり、追撃を再開したわ。
 そんなとき、アブダラ達を感知。
 加勢に来たと思って、私が彼らと合流したの。
 キリアン、ニキとはそれきりよ」
アブダラが続けて語る。
「セラに戻るように言ったあと、
 キリアン達を探したんだが2人とも感知が途絶え、
 見つけられなかった。
 途絶えた場所にもなぜか近寄れない。
 強力なジャミングがかかっているのだろう」

「そうね、私にも感知できないわ・・・ソフィア、イリスはどう?」
ココが尋ねる。
「キリアンは、だめだわ。
 首をはねられた・・・
 ニキは確認できないわ」
イリスが感知しながら言う。
「はい、私も同じです・・・」
ソフィアが目をつむって静かに答える。
「そう・・・、わかったわ」
ココが静かに言う。

首をはねられた、との言葉に動揺が走るメンバー達。

沈黙が続く中、ココが切りだす。
「それで、ドゥキオは?」

「今日の戦闘で・・・。
 感知者の護衛の中に、ボンバーがいた」
ロドリゴが語る。
「ボンバー!!」
ココが驚きを隠せない。
ソフィアとイリスも顔を見合わせる。
「逆バリアで包んだあと、いきなりドカンだった。
 街中でも周囲に被害を出さず、最大の威力をだせる。
 爆発と超高圧力で、跡形もなしだった」
「驚いたわ、私達ヴァンガドーラ以外に・・・
 ボンバーが存在するなんて」
ソフィアが独り言のように言う。
「2班には伝えた?」
ココが尋ねる。
「俺がボンバーを確認して、すぐに伝えました」
アブダラが答える。
「第2班は遠距離感知と遠距離攻撃のエキスパート。
 各部隊の要です。
 細心の注意を払ってくださいね」
ソフィアが言う。
「もちろんだ、ソフィア様。
 今回も2班は、
 サンタンフェロ祭のメイン会場に視察に来てたターゲット2人を、
 みごとに討ち取ってる。
 その上、護衛していた聖騎士団にも大打撃を与えたからな。
 俺達の誇りさ、第2班は!」
ロドリゴが自慢げに言う。

「えぇ、報告は受けているわ。
 よくやったわ、ロドリゴ。
 貴方達の犠牲の上になりたっている勝利だわ」

ココが惨憺たる1班に、

最大限の賛辞を与えた。


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2012年11月16日

テスペランサ・ドゥ・ココ18

「敵ヴァンガドーラは、無法者の暗殺集団のごとく表現されるが、
 実際にはよく訓練された正規軍と考えて欲しい」
ル・ボーンが急ごしらえの部隊の前で語る。

ヴァンガドーラ初戦の生き残りを集めたチーム。
怪物フリオとキリアン、リベルトと戦ったメンバーだ。
教団の聖騎士団と連合騎兵団、退魔団。
そしてアキアからの感知者と、その護衛からなる。

「編成からしてよく考えられている。
 約5つの部隊が存在し、各部隊は3つの班に分かれている。
 突撃特攻の1班、遠距離攻撃の2班、そして幻惑陽動の3班だ。
 今、我々と戦っているのは第1部隊だ。
 ヴァンガドーラの精鋭と言えば第1、第3部隊。
 その精鋭第1部隊が我々の相手だ」
ル・ボーンが整列する部隊の前を、往復しながら語り続ける。

「昨日、その第1部隊の1班が我々を襲い、
 メイン会場では2班が枢機卿と大司教を殺害。
 警護していた第2聖騎士団も甚大な被害を受けた。
 遠距離からの、酸と毒による攻撃と推定される。
 会場は見るも無残な状態だった。」
ざわつくチームメンバー達。
「我々の任務は、未だ姿を見せない奴等の第2班を発見することだ。
 アキアからの感知能力者は
 すでに2人しかいないが、
 なんとか頑張って欲しい」
ル・ボーンがミラとカンナに向かって礼をする。

「我々は全力をもって、2人を守る! いいなっ!」
そして、右手を挙げて掛け声をかけた。
「おぉぉぉぉ!!!」
全員が一斉に声を張り上げる。

ともすれば敗残兵の寄せ集めと言われかねない彼らにとって、
死者無しにヴァンガドーラを撃退したという自負が、
強く全員の意識に浸透しているのだ。

解散直後に退魔団の1人が言う。
「聖騎士団は第2、第5が、連合騎兵団は第4、第5、そして竜騎兵も招集されたらしいぞ」
別の1人が答える。
「ここだけの話しだが、そっちに回されなくてよかったな」
「あぁ、戦力的には、こっちのほうがはるかに上だぞ」
「やっぱ、そうよね?」
ウエルが口をはさむ。
「そうですよ。ヴァンガドーラのメンバーを4人も倒してるんですよ、あの護衛たち」
「うん。 確かに、強いわ」
ウエルも引き続き、この部隊配属だ。
<チェックして来いって、ジュネスから言われてるもんね♪>
教団の聖騎士団に連合騎兵団のメンバーも小声で話しだす。
「滅茶苦茶、強いよな。彼女達」
「それに、かなり綺麗だし♪」
「俺達も負けちゃいられないな」
「お〜よ! 奴他の1人くらい倒さないとなぁ」

----------

「ミラ、どう? いける?」
クレッセントが尋ねる。
「はい、大丈夫です」
ミラが答える。
「このへんでいいわ」
クレッセントがル・ボーンに言う。
「ん? 第2班に襲われた町は近くだとは言ったが、まだ距離はあるぞ」
ル・ボーンが不思議そうに言う。
「いえ、ここからで十分よ。
 ミラは遠距離感知が得意なの」
クレッセントが笑顔で応える。
「でも現場に行かなくては、感知も何も・・・」
と、ル・ボーン。

<遠距離感知が得意とは言っても、
 その遠距離感知をするために
 過去に攻撃してきた敵の残留思念を
 現場に行ってきちんと確認しなくては・・・
 何を感知していいのか
 分からないはずだわ>
2人の会話を聞いていた、ウエルも不思議に思う。

「ミラはヴァンガドーラ第2班の探査を。
 カンナは逆探防壁の構築を。
 ニコールは、辺り一帯にジャミングを。
 ウエルも感知系よね?」
「は、はい」
「じゃぁ、ウエルは偽装座標を幾つか作ってもらえる?
 逆探攻撃を受けたとき、そこに誘導するわ」
「はい」
「カーディナル。全員に範囲バリアをお願いできますか?」
「あ、あぁ、分かった・・・って、俺は修道士だ!」
うっかり返事をしてしまったル・ボーンが慌てて言う。
「知ってるわよ、カーディナル♪」
「お、お前なぁ・・・」
ボロボロにされながらも
生き残った者たちに
少しだけ笑顔が戻る。

「全員、各個にバリア全開!」
クレッセントが部隊全員に指示する。

「クレッセントさん、なぜここなんですか?」
ウエルが尋ねる。
「そうね、人里離れていて、攻撃を受けても回りに被害がでないし・・・それに」
「それに?」
「大地からの波動が強いのよ、ここ。
 私達を守ってくれるわ」
「大地からの、波動?」
ウエルが不思議そうに言う。
「えぇ」
クレッセントがにっこり微笑む。

「大地の祝福を♪」
そして、クレッセントが両手を広げ、舞うように詠う。
呪文のようにも聞こえる。

不思議なことに、何かが静かに伝わってくるような気がする。

「ん?」
メルローズが、何か違和感を感じたのか辺りを見渡す。
「こ、これは・・・」
ミディアとニコールも目を見合わせる。
<な、なんだ・・・>
ル・ボーンもその波動に気づいたようだ。

<大地からの、波動?!>

ミラの感知が冴え渡る。

「北北東・・・」
そっとつぶやく。

「移動中の・・・8人」

閉じていた目を開いた。

「見つけました!
 ヴァンガドーラ。

 第1部隊、

 第2班!!」


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2012年11月17日

魔女達の刻20

朝から、すべすべ入浴剤入りのお風呂で、身体はぴかぴかに磨いたわ。

昨日、また買っちゃった悩殺下着も着けたし・・・と。

ティアナも審問台の上で準備OK。

ティアナとは、クレッセントが魔女審問をするという条件でセイレンからもらった少女だ。
いつ見ても、何度見ても、ハート直撃の美少女である。

地下室や拷問部屋の無い家だったため、セイレンの命令でメルローズがこの家を探してくれた。
元高官の屋敷だったというかなり大きな建物で、
1階は大広間と個室、ダイニングにバスルーム。小さなパーティが開けるようになっている。
大広間の上は3階まで吹き抜けだ。
そして奥には執務室。
2階にはメインのベッドルームと数部屋。
3階、屋根裏部屋まである。
地下にはいくつもの牢と広い拷問部屋、そして豪華なベッドルームとバス。
天井にはレールが設置されており、各部屋と牢とをつないでいる。
牢から吊るしたまま、ベッドルームやバスにまで運べるようになっているのだ。

そんな地下室を見て、頬染めどきどきするクレッセントだった。

今日はクレッセントがきちんと魔女審問をしているかどうか、メルローズが視察に来る日だ。

ティアナの股間には巨大な責め具がささっている。
少女が喘ぎながら押し戻そうとするので、子宮の奥までねじ込んで縄で固定してある。

天井からのレールに吊るされるのは、いつもクレッセントだった。
メルローズは今日、このままお泊りとなる。
明日の朝までびっしりと、クレッセントは彼女の指技をその身に受けるのだ。

クレッセントのけなげな努力は、少しでもメルローズに優しく抱いてもらうためのものだ。

セイレンの口技で真っ赤になったクレッセントの股間に、いつも妖しげなクリームを塗るのはメルローズの役目だ。

初めてメルローズの指技をその身に受けることになったとき、超敏感になっている性器をしつこく愛撫され、のたうち逃げ回ったクレッセントだったが、最後は縛られ自由を奪われた。

両手を縛られ高く吊るされた。
両膝にも別々に縄がけされる。
そしてベッドの上で大きく股を開かされ、膝まずいた格好で縛りつけられた。
割り裂かれた股間が、ベッドから浮いている状態だ。

女の秘部を無防備にさらけだした、クレッセントをメルローズの白い指が襲う。
「いやっ、いやっ!」
妖しいクリームを両手にとり、若い肢体を愛撫する。
「メルローズ、お願い、いやぁっ!」

クレッセントの横から右手は背中、左手は胸の谷間に。
そしてそこからゆっくりと下へ滑らせる。
「あっ、あぁぁぁ・・・」
クレッセントの息が荒くなる。
右手の中指がお尻の割れ目に、左手はなんの遠慮もなく女丘からクリトリスへ。
「あ、あうっ! い、いやぁ!」
顎を突き出して、喘ぐクレッセント。
ありったけの力を入れ、メルローズの指がお尻の割れ目に滑り込むのを阻止しようとするが、つるつるのクリームがそれを許さない。
その上クリトリスをゆっくり擦られる快感が、全身を貫く。
「あっ! あぁぁぁぁ」
大きくのけぞるクレッセント。

メルローズの両手が、クレッセントの一番恥ずかしい場所で重なりあう。

そして今度は上へと登っていく。
それを何度も何度も繰り返される。

全身を震わせて悶えるクレッセント。
「ん〜、いい感じね。気分出てきたみたいじゃない」
クレッセントの耳を舐めながら、メルローズが魅惑的な笑顔で言う。
「もうちょっと、感じさせてあげるわね。かわい子ちゃん♪」

今度は素通りではなく、クリトリスとお尻の割れ目で指を止め、ゆっくりとこすりあげる。
「あぁぁぁぁぁっ!」
髪の毛を振り乱して喘ぎまくるクレッセント。
「どう? 気持ちいいでしょう?」

メルローズの手がまた上へと登っていく。
息も絶え絶えに懇願する。
「はぁ、はぁ、お・お願い。
 ゆ・許して、許してメルローズ・・・」
噴出す汗に、股間から滴る女液。
ベッドのシーツのしみが大きくなってきた。
「あ〜ら、何を言ってるのかしら。
 かわい子ちゃんの身体は、そうは言ってないわよ」

メルローズの両手がまた滑り降りてきた。
「あ、朝から、朝からずっと・・・やっと帰れると思ったのに・・・あぁん」
クレッセントが泣き出す。

「うっふっ、何言ってるのよ。
 夜はまだ、始まったばかりじゃない♪」

股間と尻間を容赦なく責めあげた。

「あうっ! あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


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2012年11月18日

テスペランサ・ドゥ・ココ19

「こ、この距離から・・・見つけたというのか!?」
ル・ボーンが目を丸くする。
「ま、まさか・・・」
ウエルも驚きの表情を隠せない。

「ほ、ほんとかよ」
「通常であれば現場に赴き、残留思念の解析からはじめるところなのに」
「そう、それから遠距離探査だ」
退魔団員も顔を見合わせる。

「全員、臨戦態勢!」
クレッセントが仕切る。
「ニコール、範囲バリアをお願い。
 カンナ、逆探防壁の構築。急いで!
 ウエル、偽装座標をあと2つ!」
「了解♪」
「はい」
「あいよ」

「こちらの感知・・・発覚しました!」
ミラが大声で叫ぶ。
「逆探知されてますっ!」

「最大防御!
 全員バリア全開!
 カンナ、ジャミング!
 ウエル、座標誘導!」
クレッセントが指示する。

「第2、第3防壁破られました。
 逆探攻撃、来ます!」
カンナが叫ぶ。

「もう破られたの?
 なんて速さ!」
驚きながら叫ぶウエル。

「ウエル、カンナ、座標誘導!
 バリア全開!!」

ブシューーーッ!!!

敵の逆探攻撃だ。

「うわぁっ!」
「おぉぉぉぉっ!」
近くで炸裂。

一面に紫色の瘴気が立ち昇る。
溶け出す、大地。
広範囲にわたる、酸と毒の攻撃だ。

「座標誘導、成功!
 ダミー座標に着弾しました」
カンナが報告する。

「ミラ、敵の座標をミディアに送って!」
「はい!」
ミラが即返。
「ミディア、爆破!」
叫ぶクレッセント。

パチン!

ミディアの指が鳴る。
同時に、遠方で閃光があがった。

「直撃!!」
ミラが叫ぶ。

緊張の一瞬。

「・・・ターゲット、被害なし」
瞬時にミラが報告。
「敵、バリアで防御しました」

「くっ!」
悔しがるミディア。

遅れて、爆音と地響きが伝わってくる。

「どういうこと、直撃したんでしょう?」
クレッセントが尋ねる。
「強力なバリアーがいます。
 敵全員を包む範囲バリアの中を幾つもの部屋に分け、
 かつ爆心を瞬時に囲んで、切り離しています」
ミラが答えた。
「そんなことができるの?」
ウエルがつぶやく。
「ヴァンガドーラが全員Sランクというのも、頷けるな」
ル・ボーンがもらす。

「ニコール、こちらも敵の直撃を受けた場合、爆心をバリアで包んで!」
「了解」
ニコールが手をあげる。
 
突然、カンナが叫ぶ。
「第2派!
 逆探攻撃、来ます!」

「全員バリア全開!!
 ウエル、カンナ、座標誘導!
 なんとしても、直撃をかわすのよ!!」
クレッセントが叫ぶ。

「着弾!!」
カンナが叫ぶ。

ブシューーーッ!!!

今度は、すぐ横で炸裂。
こちらの範囲バリアが侵されていく。

「うっ、うわぁぁぁぁぁ!」
一番近くにいた連合騎兵団員が悲鳴を上げた。
「ル・ボーン、局所バリア!」
クレッセントが叫ぶ。
「おぉ!」
ル・ボーンが全力でバリアを張った。

なんとか事無きを得たメンバーが叫ぶ。
「た、助かりました。ありがとうございます!」
「おぉ、気を緩めるな。また来るぞ!」
ル・ボーンが全員に発破をかける。

「ミラ、ダイレクトサイト!」
クレッセントの指示が飛ぶ。

目の前に敵ヴァンガドーラのメンバー達が映し出された。

「ミラ、バリアーを特定。 座標をメルに!」
ミラが、敵のバリアーの座標を探知。
すかさずメルローズに送る。

「メル。 敵バリアーに、照準固定!」

言われるがまま、深く突きの構えをとるメルローズ。

「今だ、放てっ!」

「はっぁ!!!」
空間に向かって強力な突きが放たれた。

「ミディア!」
クレッセントが叫ぶ。

パチーンッ!!

ミディアが渾身の力で指を鳴らした。

先ほどと同じ場所に、はるかに大きい閃光が上がる。

遅れて、爆音と地響。
全員が驚くくらいの大きさだ。
耳をふさぎ、立っていられず膝をつく者もいる。

緊張の一瞬。

「ターゲット、・・・沈黙!」

ミラが悲惨な光景を映し出すダイレクトサイトを切る。

そして、報告。

「敵・・・殲滅しました!」

短い沈黙の後。

「おっ、おぉぉぉぉ!」
「やった! やった〜っ!」
「神よ〜っ!」
「きゃ〜!」
「すごい! すごいぞ!」
「やったぞぉ〜!!」
「うおぉぉぉぉぉ!」
「勝った! 勝ったぁ! 勝ったぞぉ!!」

どっとわく歓声。

拍手に握手、そしてハイタッチ。

「やったぞ! あの、ヴァンガドーラを殲滅したぁ!!!」

抱き合い、健闘をたたえ合うメンバー達。

「ミディアさん、すっご〜い!」
「ティアーモ、ミディア!」

ぼこっ!

湧き立つメンバー達。

そんな中で、地を這っている者がいる。

「お前ら、どうしたんだ?」
ル・ボーンが小枝でつつく。

「どさくさにまぎれて、ミディアに抱きつこうとしたんだろぉ?」

退魔団のオーマ人2人だ。

「それは、勇気とは言わんぞ・・・無謀と言うんだ♪」

ル・ボーンが笑顔で諭す。


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2012年11月25日

テスペランサ・ドゥ・ココ20

「本当にやっつけたのか? あのヴァンガドーラを!」
「ミディアさん、すごい! あんな攻撃、見たことないですよ」
「すごいわ、ミディアさん」
ミラもカンナもミディアに駆け寄る。
「ミディア、ありがとう。助かったわ」
クレッセントがミディアに感謝の気持ちをつたえる。
「メルローズも、ありがとう。
 本当にありがとうね。
 それにミラにカンナも良く頑張ってくれたわ。
 ありがとう」
クレッセントがみんなに感謝する。
「ウエルもニコールも、いろいろ助けてくれてありがとう」

「よくやった!」
「本当によくやってくれた!」
ル・ボーンが、一人一人と握手を交わす。
<それにしても、本当にヴァンガドーラの第2班を殲滅するなんて・・・
 それもこの距離から、こんな短時間で・・・なんて奴等だ!>

クレッセントに抱きしめられて、大喜びのミラとカンナ。

みんなそれぞれに健闘をたたえあう。

「ミディア、すごいわ!
 半径500メートル以上、ふっとんでるわよ」
かなたからたちのぼる黒煙。
「ふふふ、ニコールありがとう♪」

<能力が強化されてる!
 ・・・あの時か?
 クレスが大地の祝福をくれたとき。
 そう言えば、マティアスもそんなこと言ってたわ。
 クレスには精神能力を増幅させる力があるって・・・>

「ニコール、いつもに比べて感知能力はどう?」
「それなんですが、ミディア・・・普段の倍以上の力です・・・
 ダイレクトサイトで、敵の感情や心音まで聞こえてくる。
 こ、これは強力な波動増幅です。」
「やはり・・・クレスよね?」
「はい、クレッセントです」

<クレスの波動増幅・・・こんなにすごいものなの?
 時間が経つにつれ、どんどん増幅されていく感じ>

「アキアからのメンバーは全員気づいてるようですが、
 おそらく例のスーパーウェポン協定ってやつで、
 誰も何も言わないんだと思います」
「あぁ、あれね。
 人の特技に気づいても、他人に伝えてはダメってやつでしょう?」
「はい、それです。
 みんな自分の能力アップに驚いているようですけど。
 特にメルローズさん。
 宙に突きを放ったあと、目を丸くしてかなり驚いていましたよ」
「ニコール、貴女も見たわよね? メルの突き」
「えぇ、ミラさんの感知や、カンナさんのジャミングも大した物だったけど・・・

 あの突きは空間を越えて、敵の心臓を確実に貫いていたわ」

「・・・驚異ね」
ミディアがつぶやく。

<増幅されていたとはいえ、あんなことが可能なの?>

ミディアがいつになく正直な感想を言ったことに驚きながら、ニコールが続ける。
「ヴァンガドーラ第2班、あれだけの感知能力者の集団。
 通常では簡単に遠距離攻撃は成功しないわ。
 強力なジャミングとバリア、そして座標誘導。
 それを、もろともせず一撃で貫いた。
 それも肝心要のバリアーを」

「そうよね、ニコール。
 あれはまさに、・・・狙撃だわ」

「かわしようの無い、遠距離からの狙い撃ち。
 どんな鉄壁な防御ももろともしない、完全なる暗殺」

ニコールがつぶやく。

----------

「た、大変だココ!!」
ヴァンガドーラのメンバーが急報を伝える。
「第2班が、第2班がっ!
 やられた・・・壊滅だ!!」
「なんですって?!」
ココが叫ぶ。
「なにっ!」
「どういうこと!」
「馬鹿な、さっき遠距離通話したばかりだぞ!」
「たった今です。たった今、やられました!!」
「なんだって!」
「だ、第2班が・・・」

騒然とする第1班。

「状況を説明してください」
ソフィアが冷静に言う。
「はい、昨日の戦果に軽い宴会を催すも、次のターゲット捕捉のため東へ移動中。
 そこを敵に探知されたようです」
「あいつらが、探知されたって?」
「そんなこと、できる奴がいるのか?」
「はい、それに気づいた第2班が敵を逆探し攻撃。
 敵もこれに応戦。
 敵の第2射目が味方を直撃!
 ・・・ほぼ全滅です。
 生存者は、次元空間に逃げ込んだ2名のみ」
「信じられない・・・」
「相手は?」
「例の、クレッセントの部隊です!
 アキアチーム!!」

バーン!

ロドリゴが思い切り机を叩く。
「おのれ! クレッセント!!」

それを見つめるソフィア。

「ランシルバニアの魔女・・・」

ロベルタが、静かにつぶやく。


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2012年11月26日

テスペランサ・ドゥ・ココ21

「直撃されること事態、信じがたいのに・・・
 無敵のジャマー隊がいたわ

 仮に直撃されたからといって、なぜそんな状態になる?
 アリがいたはず、彼は強力なバリアーよ。
 ヴァンガドーラでも1・2を争うほどよ」
イリスが尋ねる。

「敵からの第2射目の直前に、アリは胸を貫かれたそうです」
「胸を・・・。
 矢でか? それとも銃弾でか?」
「それが、サーベルだったそうです」
「サーベル? どういうことだ?」
イリスが全然分からないとばかりに質問する。
「それが・・・いきなりサーベルが、アリの胸に刺さっていたそうなんです」
「にわかに信じられない話だな」
イリスが言う。
「相手は、誰でした?」
ソフィアが尋ねる。
「メルローズだったという話です。 セイレン騎士団の」
「教団員か」
イリスがつぶやく。

クレッセント達、アキアから来たハンター達から情報を奪うことは不可能でも、他の者の記憶は覗ける。
生き残った聖騎士団や連合騎兵団達からの情報だ。

「教団員といっても、サンフランチェスカ女子修道会よ。
 教団中央の管轄ではなく、別組織だわ」
ソフィアが言う。

「そうね、修道会というのは、中央の方針に批判的な者が集まりやすい。
 中央からの目がとどきにくく、身の安全も保障されるから。
 絶対服従を旨とする修道会もあるが、まったく逆の修道会組織もある。
 内部改革を目指す者はだいたい修道会員になるのよ」
イリスが語る。

「そもそもなぜ第1班は、
 隣町にいる、ターゲット不在のアキアチームを襲ったのですか?
 彼女達は感知能力者と、その護衛からなる部隊でしょう?
 我々のターゲットとは、全くと言っていいほど関係がないわ。
 手を出さなければ、驚異とはならなかったはずよ」
いぶかしげにソフィアが尋ねる。

<き、きた・・・ばれるか・・・?>
ロドリゴがひれ伏す。
周りの者も、気まずそうに目を見合わせる。

状況を静かに見守っていたココが話し出す。
「そういうことだったのね?
 私もちょっと疑問に思ってたのよ。
 ロベルタやアナが昨日の戦闘に参加せずにいたことが。
 彼女達は、ヴァンガドーラの掟にしたがった。
 そういうことね」
「い、今はそんなことじゃなくて、なぜ第2班がやられたかが重要であって・・・」
ロドリゴがあたふたして言う。
「だから、今その話をしています。
 第2班がなぜ壊滅したかの、その原因を探っているのよ」
ソフィアが言う。
「第2班が狙われたのも、
 ドゥキオが爆殺されたのも、
 キリアンやニキが返ってこないのも
 全て、理由は同じなんじゃないかしら?」

「そ、それは・・・」
答えられないロドリゴ。

<まずい、ばれてる・・・フリオ達の敵討ちで動いていたことが>

「フリオとシモンは仕方無かったにせよ、
 それ以外のメンバーはヴァンガドーラの目的を忘れ、
 私戦に走ったために起きたんじゃないんですか?」
ソフィアが言う。
「そもそも敵のボンバーは、聖教会なのだろ?
 なぜ教団にとって最大の敵である聖教会と、
 教団に対する復讐者である我々ヴァンガドーラが戦っているのだ?」
イリスが言う。

「ヴァンガドーラが復讐者であるのは、邪悪な教団に対してのみ。
 戦えば犠牲が出るのは必然。
 それに対しての報復は禁忌のはずよ。
 花束を添えても、仕返しをしないのが我々の掟。
 忘れたわけではあるまい、ロドリゴ。」
ココが静かに言う。

「し、しかし・・・ココ」

「犠牲者の仇を討とうとして、さらに犠牲者が出る。
 そしてまたその犠牲者の仇を討とうとする。
 いつまで続くの?
 ターゲットはどうするの?
 このまま私戦を続けるのなら、最初から来なければよかったのよ。
 そうすれば犠牲者もでなかったわ」
ソフィアが全員に向かって言う。

「報復しようとした結果がこれだ。
 第1班、第2班とも、壊滅状態だ!」
イリスも厳しく言放った。

「くっ・・・」
言葉もないロドリゴと第1班のメンバー達。

「最初にやられたフリオとシモンは、死んではいない。
 これはある意味、警告だったんだ。
 それ以降は、命を奪われているんだろ?」
イリスが言う。

「その意味をよく考えるべきだったな」

「今後、
 アキアチームへの攻撃は一切禁止する!
 いいな、ロドリゴ!!」
ココの命令が下る。

「は・・・はい・・・」


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2012年11月27日

テスペランサ・ドゥ・ココ22

今回の戦闘では、信じられないことがたくさん起きたわ。

ジュネスから、全て詳細に報告するように言われているし・・・
でも、これだけの現象が起これば、マジリアヌレポートならぬ、
ウエルレポートとして連合内で有名になりそうね♪

まずミラ。
あの年齢でランクSというだけで驚異だわ。
感知系としての王道、ずば抜けた探知能力を持つ。
千里眼、いえ万里眼とでも言えるかしらね。
その上、事後探知能力も兼ね備えている。
ランクSの感知者でも事後探知能力のある者はほとんどいない。
現場に残る残留思念を一つ一つ拾い紡いでいく。
そして過去にそこで起きたことを探知する。
でも、ミラは現場にも行かず遠距離から事後探知を行った。
敵が現場に来たのなら何らかの残留思念が残るはずだが、
遠距離攻撃となると残留思念はほとんど無い。
にもかかわらず、ミラは10分とかからずヴァンガドーラ第2班を探知した。
強力なジャミングで、探知不可能と言われる第2班をだ。
まさに驚異だわ。

そしてカンナ。
ミラ以上に若くして、ランクS。
誰もが認める天才だわ。
彼女の遠距離探知もずば抜けたものだが、ミラがいるため今回はジャミングを担当していた。
それでもあの短時間で完璧な逆探防壁を築き上げ、敵の逆探をジャミング。
あの防壁が破られたのは、敵の感知者の能力を評価すべきだわ。
その敵からの逆探攻撃を2回とも回避している。
私も座標誘導に参加はしたが、直接回避したのは私ではなかった。
カンナか、・・・もしくはクレッセントだった。

今回の立役者、聖教会のミディア。
言うまでも無く、敵を殲滅したボンバー。
ボンバーというだけで、SS。
究極のバスターだわ。
私もボンバーという存在をはじめて見たわ。
その存在すら伝説と言われるボンバー。
爆破までのアルゴリズムは全く不明。
目に見える範囲だけでなく、思いの座標を着弾点として、周り全てを爆破する。
今回のこの規模はどうだ?
半径600メートルに渡って、消し飛んでいる。
世界を震撼させるに十分な存在だわ。

ヴァンガドーラ第2班の終焉の地に立つウエル。
大きくくぼんだ大地を見つめながら、思考をめぐらせる。

同じく聖教会のニコール。
ミディアと行動を共にする。
ボンバーを守るバリアーとして行動。
インメルサバリアを簡単に張れる、超一流のバリアーだ。
バリアーの中でもインメルサバリアを張れる者は少ない。
そして、SSのミディアが連れ回していること自体、彼女の能力が極めて高い証拠となる。
ボンバーとバリアー、最も一般的な組み合わせだ。
でも・・・あまりにも、忠実すぎる。
自分の能力をできるだけ隠そうとするこの世界で・・・
もしかしたら・・・ここに、フェイクがあるような気がする。

そして特筆すべきは、メルローズ。
クレッセントの波動増幅があったにせよ、
ヴァンガドーラの超強力な防御やジャミングをものともせず、
敵バリアーを一撃で刺殺。
まさに狙撃!
こんなことが可能なら、誰も彼女からの攻撃を回避できないわ。
どこにいても、何をしても避けられない。
これこそ、驚異だわ!!
みんな言うに違いない・・・反則だと。

最後に、クレッセント。
マジリアヌレポートにもあるように、強力なジャマーにして、完全なるリッミッターブレーカー。
なおかつ、彼女は遠距離ボンバー戦の経験があるのだろう。
ボンバーを中心とする感知戦。
その経験の無い者にとって、彼女の指揮は完璧とも思えた。
そして、誘導。
彼女からの指示が出てから、実行されるまでの時間が短すぎる。
これはクレッセントによる、味方メンバーへの誘導だと推測される。
また敵からの逆探攻撃が、私達に直撃しなかったのも、ダミー座標への誘導だった。
それに、特筆すべきは波動増幅。
メンバー全員の能力が一気に向上、敵殲滅の最大要因となったわ。
これだけ多くの能力が、1人の個体に集中するとは考えにくい。

一般的なバスター能力の範疇で考えるから多くなるのであって、

基本は1つなのかもしれない。

・・・

リミッターブレイクは肉体のリミッターを外すこと。
波動増幅は精神のリミッターを外すこととは考えられない?
そのノウハウは別として、リミッターを外すこと自体、誘導とは考えられないかしら。
肉体の限界を超えるように自分を誘導。
精神の限界を超えるように他人を誘導。

クレッセントのジャミング能力も、基本は誘導なのかもしれない。
相手からの探知が自分に反応しないように誘導。
これが可能なら、一切の片鱗さへ探知されることなくジャミングしたことになるわ。

彼女の最大の能力は・・・


誘導


ん〜、なかなか面白そうなレポートができそうね♪


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ラベル:ココ
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魔女達の刻
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ベイムート伯爵の怨念
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テスペランサ・ドゥ・ココ
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外伝
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 1:ポロネーゼ婦人 2:エヴァンゼリン 3:妖精の森
 4:伝道 5:美しきオブジェ

白い薔薇の淵まで
中山 可穂
ジャン・ジュネの再来とまで呼ばれる新人女性作家・塁と、平凡なOLの「わたし」はある雨の夜、書店で出会い、恋に落ちた。彼女との甘美で破滅的な性愛に溺れていく「わたし」。

深爪
中山 可穂
翻訳家のなつめは、人妻・吹雪と激しい恋に落ちる。吹雪の家で逢瀬を重ね、子供の昼寝の間に快楽をむさぼる日々。女同士の恋、家庭を壊すつもりなどなかったのに、会えば会うほど溺れてゆき、愛するがゆえに傷つけあわずにはいられない。

猫背の王子
中山 可穂
自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた―。女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。彼女が主宰する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。だが、信頼していた仲間の裏切りが・・・



感情教育
中山 可穂
前世から契りあった恋人はあなたですか?今度こそ永遠に契りあうために、あなたはそこで待っていてくれたのですか?那智と理緒。傷つくことにすら無器用な二人が出会ったとき、魂がふるえ、存在の根源をゆさぶる至高の恋が燃えあがる。

サグラダ・ファミリア
聖家族
中山 可穂
将来を嘱望されながら、ある事件をきっかけに落ちぶれてしまったピアニスト響子。酒に溺れながら孤独に生きる彼女のもとに、かつて恋人だった透子が戻ってきた。赤ん坊を抱いて・・・

屋根裏の二處女
吉屋 信子
寄宿舎を舞台に、二人の“処女”の愛と尊厳を描き上げた吉屋信子の原点というべき小説。現代まで「禁断の書」として秘かに語り継がれた物語の全貌を、今、明らかにする。



花物語 上
吉屋 信子
少女の日の美しい友との想い出、両親を亡くした姉弟を襲った悲劇…花のように可憐な少女たちを繊細に綴った数々の感傷的な物語。世代を超えて乙女に支持され、女学生のバイブルと呼ばれた不朽の名作。

花物語 下
吉屋 信子
女学校中の憧れの的である下級生を思慕する少女、美しく志高い生徒と心通わせる女教師、実の妹に自らのすべてを捧げて尽くした姉…可憐に咲く花のような少女たちの儚い百合物語。

あなたがほしい je te veux
安達 千夏
友人の留美に対する同性愛の欲望を意識しながらも、男友達の小田との肉体関係を愉しむヒロイン・カナ。男とはHできるが、愛せない。女は愛せるが、Hは・・・



ナチュラル・ウーマン
松浦 理英子
女性と女性との恋愛物語。私はこの小説を書いたことを誇りに思う―著者。《定本》映画化決定。’80年代に孤立した輝きを放った女流文学賞作家の畸型的傑作。

蝶の眠り
柳田 有里
雨の歩道橋で深見笙子と出会った沙霧は、彼女の溌剌とした容姿や、輝くような個性の閃きに接するうち、彼女にほのかな恋情をおぼえるようになる・・・

秘密の花園
三浦 しをん
最初から、那由多だけは特別だった。一目惚れや運命の相手なんて信じはしないが、この学校の桜の木の下で彼女に初めて会ったとき、私は悟った・・・



雲南の妻
村田 喜代子
この契りは永遠に…。女が女を娶る。中国雲南の奥深い地で過ごした忘れ得ぬふたりの愛の生活。奇妙な同性婚、傑作長篇小説。

雨の塔
宮木 あや子 
四人の少女たちが織りなす愛と孤独の物語。資産家の娘だけが入れる特別な学校に「捨てられた」四人の少女たち。閉じた空間で生まれる愛情、執着、嫉妬。濃密で危うい感情の行く先は・・・

葬儀の日
松浦 理英子 
葬式に雇われて人前で泣く「泣き屋」とその好敵手「笑い屋」の不吉な〈愛〉を描くデビュー作はじめ3篇を収録。特異な感性と才気漲る筆致と構成によって、今日の松浦文学の原型を余すところなく示す幻の第一作品集。



私立カトレア学園
乙女は花に恋をする
沢城 利穂
乙女の園、私立カトレア学園の入学式。迷子になって泣いていた、ひなを助けてくれたのは『氷のプリンス』大城翼先輩。男子禁制の乙女の花園でひそやかに咲く、乙女たちの甘くて切ないスイート・ラブ。

ワイルドブーケ
花の咲かないこの世界で
駒尾 真子
自由恋愛が禁止され、結婚する相手も国家によって管理される世界。国王の嫁となるべく定められた美貌の姫君デェリアナと姫のお世話をするメイドのジョーゼットとの素敵な恋愛物語。

ワイルドブーケ
想いを綴る花の名は
駒尾 真子
「大好きな人とずっと一緒にいたい」、そのためだけにすべてを捨てて、見知らぬ世界へと旅立った二人の少女ジョーゼットとデェリアナ。その後の2人に降りかかる事件とは・・・。王道百合小説の第2弾!



偽りの姫は騎士と踊る
ダブル・エンゲージ
渡海 奈穂
父王を家臣に殺され、国を追われたディアナ姫。彼女を支えたのは、幼い頃から忠誠を尽くした女騎士・エフィだった。彼女への想いを募らせるディアナだが…素直になれない姫と誠実な女騎士との百合ファンタジー。

あまがみエメンタール
瑞智 士記
全寮制の小中高一貫校、青嵐女学院。外界から完全に隔離された少女たちの園で、ロリータファッションに身を包む少女・橘地莉子は今日も、ルームメイトである渡会心音の肌に歯を立てる。何年にもわたって続く二人だけの秘密の「儀式」…

PUPPY LOVE
鈴本紅:著 ひびき玲音:絵
同級生の知花がかわいくて仕方ない乃々子は、自他共に認める知花オタク。普通じゃない女子高生と普通な女子高生の、ラブコメ。



384,403km―
あなたを月にさらったら
向坂 氷緒:著 玄鉄絢:絵
美由紀は幼稚園以来9年間、理世にずっと片思い。別の小中学校に通う理世とは384,403km―月と地球の距離のように遠いと思っていた。でも・・・

どろぼうの名人
中里 十
私の名前は初雪。もうすぐ15歳になる。美しい古書店店主・川合愛は私を欲しがり、姉は彼女に私を差し出した。川合愛との不思議な生活。飽きられないように、愛し続けられるように。

どろぼうの名人サイドストーリー いたいけな主人
中里 十
私がお仕えする国王陛下は21歳の陸子様。私は陸子さまを愛し、陸子様も、きっと私を愛してくださっている。しかしある日、陸子さまのお側仕えに15歳の美少女緋沙子が登用された…。



君が僕を1
中里 十
昔はどこの商店街にもいたらしい商売繁盛の神様""恵まれさん""が、私の街のショッピングセンターに、復活。今度の"恵まれさん"はなんと中学三年生。気になる…気になる……好きになる?

. (period)
瑠璃 歩月
マフィアへの復讐に燃える女性警官・ビアンカは、警察への復讐に全てをかけるマフィアの手先・ニコラと運命的な出会いを果たす。相容れない者同士が闘いの中で互いを認め、惹かれ合っていく…。

みすてぃっく・あい
一柳 凪
冬休みの女子寮には、4人の美術部員しかいなかった。私たちはひたすらに戯れる―ピクニックをしたり、チェスをしたり、いっしょにお風呂に入ったり。でも2人に告白され、私は選ばなければいけない・・・



ストロベリー・パニック1〜3
公野 櫻子
乙女の聖域に秘められた恋…。シスター・プリンセスの公野櫻子氏が、正統派百合ノベルを華麗に書き下ろし。名門お嬢様学校である聖ミアトル女学園に編入した少女は・・・

クシエルの矢1〜3
ジャクリーン・ケアリー
天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、人には言えない性癖があり、それゆえに数奇な運命をたどる…

蒼穹のカルマ1〜7
橘 公司
空で生き、人を襲う空獣(エア)が住む世界。空獣を狩る機関「蒼穹園騎士団」でカリスマ的人気を集める女騎士・鷹崎駆真。だが世界の平和を守るはずの騎士である彼女には、世界の平和より優先すべきことがあった…
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