2012年05月16日

ベイムート伯爵の怨念08

マティアスに手を引かれ、長い階段を下り連れてこられたのは地下の大きな部屋だった。
クレッセントは向かっている先が地下だと気づいてから、恐怖で硬直している。
<ち・地下ってことは・・・このパターン、まずい予感がする>
今まで地下室に連れてこられて、無事だったためしがない。

大きく頑丈なドアを開けると、
案の定そこは・・・拷問部屋だった。

血の気が失せ、視界が一瞬にして暗くなる。
恐怖で立っていられない。
へなへなと崩れ落ちそうになるクレッセントをマティアスが横から支える。
「あら、まだ何もしてないのに・・・これからじゃない。しっかりしてよ、クレッセント」
あたり一面の拷問具。
血の匂いが立ち込める。
ここも女性専用の責め具ばかりだ。
そのうえ、リザやセイレンの拷問部屋では見たこともない
ノコギリや、ハサミ等もかなりの数がそろっている。
真っ黒に染まるノコギリを目にした瞬間、強烈なイメージが頭に浮かんだ。

泣き叫び、命乞いをする少女。
散々犯され、陵辱されたあげくに、
白い腕がのこぎりに轢かれ、真っ赤に染まる。
激痛で失神する少女。

気を失いかけるクレッセントに、優しく声をかけるマティアス。
「大丈夫よ。ノコギリやハサミは、ミサのときに使うのよ。今日は使わないわ」
歩くのもおぼつかなくなったクレッセントをお姫様抱っこして、さらに奥につれていくマティアス。
「シ・シスター、こ・怖い・・・わ」
「大丈夫って言ってるでしょう。貴女はこっちよ」

奥には数台の三角木馬が置いてある。
幅広の板2枚、尖らせた側面同士を合わせ馬の背とする。
ちょうと横から見ると長い屋根のような形をしている。
鋭角に切り込んだ板同士を合わせてあるので、木馬の正面から見るとかなり鋭い三角形になっている。
この三角木馬の脚には揺りかごのような円弧状の棒が取り付けられており、ゆらゆらと木馬全体が前後に揺れるようになっている。
そして前に揺れたとき、取り付けられた長い棒が木馬の背を貫いて上へ延びてくる仕組みだ。
その棒の形を見れば、どこにどう使用されるかは一目瞭然だ。
責め具が突き出ている木馬の背には、黒ずんだしみの跡が大きく残っている。
この木馬が、どれだけ多く女性の体液を吸ってきたのかが計り知れる。

ゆっくり揺れる一番端の木馬には、全裸の女性が乗せられていた。
「あぁぁぁぁ・・・」
胸を突き出し、弓なり状態に縛り付けられ、艶めかしく喘いでいる。
「あぁぁぁ・・・あ・ぁぁぁぁぁ」
前へ揺れるとさらにぐっと仰け反り、顔をなよなよと振る。
近くで見ると、まだ少女だ。
少女の手首は一くくりに縛られ後ろの天井へと、
脚首にもそれぞれロープで木馬の後ろ脚へと、強く引っ張られ縛り付けられている。
黒ずんだ木馬の背はじっとりと光り、少女のものと思われる体液が滴り落ちていた。

「この娘は前々回、云わば第11回討伐隊の唯一の生き残りなのよ」
少女を見て縮こまるクレッセントにマティアスがささやく。
「前回の12回目は、女の子を3人捕まえたんだけど、もうみんな主の元へ召されたわ。
 この娘は一番若かったから体力があったのね。まだこの世での試練を受けているわ。
 と言うか、この世での情欲を満たしているわ」

木馬が揺れる。
「あっ、あぁぁぁぁぁ・・・」
官能的に喘ぐ少女。
「年端もいかない娘が、こんなに綺麗に踊るなんて驚きでしょう?
 貴女だったらもっと素敵に舞ってくれるだろうなって、とっても期待しているのよ」
と言ってクレッセントの額に軽く口付けする。
こんなまずい状況でも、思わず頬が赤く染まるクレッセント。
それでも、なんとか嘆願する。
「シ・シスター・・・こ、怖いわ・・・」
少女の隣にある木馬の傍らまで、クレッセントを連れてきた。
「クレッセント。貴女には、こちらを用意しておいたから。きっと涙を流して喜んでもらえると思うのよ」
見ただけで失神してしまうくらい太くて長い、白木の責め具がそそり立っている。
「いろんな女の子の肉汁でいい色に染まった張形でもよかったんだけど、
 貴女にはこれからずっと、ここで楽しんでもらおうと思ってるから、
 新品の白木をご用意させていただいたわ。
 貴女の血と体液でこの白木を真っ黒に染め上げてね」
「あぁぁぁ、シスター・・・怖いわ、許して。 お願い、許してください」
「大丈夫、大丈夫よ。痛いのは最初だけだから。すぐ慣れるわ」
マティアスがクレッセントをさらに上へ持ち上げる。
「あとは、たっぷりと楽しむだけよ。自動で動くから、一日中夢心地よ」
すかさず木馬の反対側から別のシスターがクレッセントの右足を抱え上げ股を割り裂く。
「さ、乗って」
「あぁっ、あぁっ、お・お願いシスターマティアス! 怖いわ、怖い!」
マティアスの首に強く抱きつくクレッセント。
「貴女から誘ったんだから、きちんと責任とって私を満足させて」
別のシスターがクレッセントの腰を白木の上に誘導する。
「あぁぁ、あぁぁ、シスターマティアス、助けて! 何でもします、何でもするから許して」
白木の責め具が股間にあてがわれると、大暴れするクレッセント。
「そんなに暴れないの、クレッセント」
「助けて! シスターマティアス! 怖いわ、怖い・・・」
「仕方ないわね。じゃぁまず張形のないところで慣れてもらおうかしら」
クレッセントを鋭く尖った三角木馬の背に乗せる。
「あっ! あぁっ!! 痛い! 痛い!!」
全体重がかかったわけでもないのに、仰け反るクレッセント。
「あぁぁぁぁぁ、シスターマティアス。ひどいことしないで、お願い! い、痛い!」
「大丈夫よ。みんなしてることだから、すぐ気持ちよくなるわ」
「あぅぅぅぅ!! い、痛い! 痛い!! シスター、助けて! 何でもするわ! 何でもするから、助けて!!」

窮鼠、猫を誘惑!

マティアスの首に抱きついて、必死で誘惑波動を放つクレッセント。

恐怖と痛みをこらえて、マティアスのうなじに唇と舌で命がけのご奉仕。

----------

「クレスからの教会内での戦闘報告は以上です」
「ご苦労、ベジネイト。一応みんなにも見てもらった通り、教会内の戦闘もかなり特殊な戦闘だったようだ」
「リコ、事後探知の所見を頼む」
「はい。まずクレスが敵兵の出現を感知。敵兵よりも教会が怪しいと言うクレスに教会へ向かうよう指示。
 アイリにはベジネイトとの合流を指示。私はその中間地点で退路を確保。
 教会にて、男性の悲鳴がしてクレスがステンドグラスを割って侵入。
 ここからは、現地での感知報告になります。
 白い物体から1射目。クレスいわく、触手のようなものによる攻撃です。半径約3メートル弱。
 2射目、半径約5メートル以上。3射目、全方向に無差別攻撃」
「これが、すさまじかった・・・よく、かわしましたよね。クレッセントさん」
「えぇ、中心部は床も椅子も粉々だったわ」
「あの娘、逃げ足は速そうだもんね」
クレスすごい!のムードに不満なのか、ベジネイトがちょっと意地悪な言い方をする。
「そのあと、クレスの反撃を受け白い物体が悲鳴ともとれる雄たけびをあげ、教会側面に激突・・・そして消滅。 以上です」
「おぉぉ、さすがクレッセントさん!」イジルが賞賛。
「かっこいいわぁ♪」頬を染め手を合わせて感激するアンリ。
「きっと触手で攻撃する瞬間に、具現化するのね? そのタイミングで攻撃ってわけね」
「はい、ベジネイト。おそらく・・・」
「その時、教会の壁を壊したんだな?」と、リングホルン。
「あっ、どうなんでしょう?」リコがはぐらかす。
「突入時には、全長20メートルもあるステンドグラスを破壊している」
「えっ、そんなあの非常時に・・・」
「あぁ、そうなんだがな。
 神父様がおっしゃるには、あのステンドグラスは昔から代々大切に保存してきた由緒ある貴重なもので
 お金に換算できるような代物じゃぁ、ないそうだ。
 それを誰かが躊躇なく叩き割って、教会内に入ったそうな・・・」
「神父を助けるために、仕方なく割って突入したのに。なんてことだ!」
「弁償しろとか、直せとか言われているわけではない。
 だた、緊急時とはいえ貴重なものは・・・貴重なんだ」
「神父の命よりも?」
「本人がそう言ってるんだ。これからはまず、ステンドグラスを優先しろ♪」
リングホルンが笑顔で言う。
「はっはっはっ・・・は〜い」
笑いながらリコが答える
「ベジネイト、クレスにも伝えておいてくれ。
 入口があるときは、きちんと入口から入るように」
「それと、出口があるときは、出口から出るように・・・でしょ? きちんと伝えておくわ」
「あぁ、そうしてくれ。助かるよ」


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